学生の友

 大和絵というと、世間一般ではすごく昔のもの、古いもの・・・という認識があります。たしかに、絵巻物などに描かれている戦国武将の甲冑や、十二単を普段着ている人なんておそらくいませんし、そもそも触れる機会がないのだから、仕方がないことかもしれません。

 現代において大和絵を描いている私にとっても、すごく身近なものという訳ではありません。身近でないものを描くというのは、なかなか時間がかかります。考証が間違っていて、ご指導を受けることもあります。でも、やっぱり描きたいんですね~

好きなんだからしょうがない! 理屈ではないのです。

 まだ駆け出しのころ、展示をすると、作風が古いといわれるのが悔しくて・・・(もちろんそれがいい、と言ってくださるかたもたくさんいましたが)いろいろ試行錯誤をして、今に至ります。 過去のものとは、いってほしくない。 大和絵はみんなのものです。ですので自分の作風に個性があるとは思っていません。できるだけ、元々ある日本美を崩さずに、今を生きる人たちに、子供たちに、伝えたいものを表現できるかが大事だと思い頭をひねっています。

 国語便覧について語ろうとしたのにのっけから話題がそれてしまいました。

はい、学生の友、常用国語便覧です。私は長距離移動をするときはこの本を帯同しているので、いつもかばんがパンパン。これを見て、何を描こうか考えているときが一番幸せな時間です。高校の時の古典の先生が、「便覧はなるべく絵がたくさん入っているのが良い」とこれを選んだそうです。日本画がたくさん載っています。感謝です。