一枚の大和絵に関わる職人の数は何人?

 

5月5日はこどもの日~

 こちらは、二人兄弟の御次男の初節句にと、ご注文頂いたお祝いの絵になります。(ご長男は鎧着大将のお人形をお持ちとのことです(^^)

酉年生まれなので、「鳳凰」を、ご両家の家紋である「藤」と

「桔梗」を図中に配しました。

ご家族の、こどもたちの元気でつつがない、そして願わくば立派な大人になってほしい、そんな成長への祈りを代弁する気持ちで制作しました。

優雅さの中に力強さを感じられるような、躍動感のある絵に仕上がったのではないかと思います。

 

さてこちらの絵、今回の写真は、絵に使用した素材の違いがわかりやすいよう、フラッシュをたいたものになります。

私が描く「大和絵」は、基本的には伝統的な手法と画材、道具を使って制作しています。

以下、今回の主題です、

長文ですがお付き合いいただければと思います。

 

☆では問題です!☆

この絵には、何種類の分野の職人さん達が関わっているでしょうか?

 

今までちゃんと数えたことがなかったので私にとっても良い機会です 笑

 

制作工程順に書き出していきますね。

①和紙職人 

 楮(こうぞ)、麻、三椏(みつまた)などの樹木が原材料。繊維をとりだし、細かくし、塵をとり、手漉き、乾燥させ一枚の紙になります。

 

②筆職人

 平筆、彩色筆、面相筆、etc... すべて職人さんがひとつひとつ作っています。描き手にとってはまさに自分の手の代わり、

 工房ごとその特色や描き味が変わってきますので、自分にフィットしたものを見つけるまでが大変です。 

 

③箔職人

 金を薄くのばして「金箔」をつくります。その厚さ10000分の1ミリ! ほかにも銀、銅、アルミ、プラチナ、色箔などがあります。

 

④岩絵の具

 鉱物や土、貝などを砕いて、すりつぶし、粒子の大きさごとに分けて乾燥させて絵の具になります。これも手作業です。

 

⑤落款印

 誰々が描いたことを証明するために押す印鑑です。経験豊かな篆刻(てんこく)家に依頼して、オリジナルの印を彫ってもらっています。古くは描いた日時や場所、なぜ描いたかなども明記していました。

 

⑥表装職人、額職人

 絵は完成しても、それのみでは飾ることができません。絵や空間を引き立てるために必要不可欠なのがこの方たち。

 なにより完成した作品を経年劣化から守るという大事な役割があります。

 お軸にするもよし。額装するもよし。派手にするもよし、わびさびにするもよし。

 お洋服を選ぶように、好みの仕立てを楽しんでください。

 

 ☆答え☆

 

 というわけで、正解は6でした~

 6個もの分野の超一流の職人さんたちの生み出す材料、道具、作品によって一枚の絵が完成しているのですね。

 今回は<直接>絵に使用しているもののみですので、その他細かいことまで枝葉のように含めていったらと思うと・・・

 気が遠くなるので、やめましょう(^^;)

 

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 <まとめ>

 今回は「一枚の絵を完成させるのに、何人の人が関わっているか」というお題で書かせていただきました。

 よく、「日本画(大和絵)」は高いでしょう?」と、その制作費についてのご質問があり、確かに、それぞれ材料を吟味して

 いくと大変なお値段に(笑)なることもあります。

 しかし、こうして見ていてだくと、たくさんの、プロフェッショナルな方々が日々技を磨き、最高のものを、一般の人が

 使える価格で提供してくれているのですから、これはむしろ「高い」のではなく、

 「とってもリーズナブル」だと感じていただけるのではないかと思います。

 こうした伝統産業は、「使う(買う)」人がいて、その使う人が生み出したものを「見る(買う)」ことで

 循環し成り立っていることを、今一度、誇り高い文化の一つとして、大切に想っていただければと思います。

 

 長々と書きましたが、あまり重い話にしたいわけではありません。

 一番大事なのは絵を「楽しむ」ことだと思いますので、

 完成した絵を見て、ドキドキ、ワクワク、ゾクゾク、して頂けましたら、幸いです♪(^^)